高齢による身体変化 3つの難聴と老人性難聴

3つの難聴と老人性難聴

難聴には、伝音難聴、感音難聴、混合性難聴の3つの種類があります。伝音難聴は、外耳などの音を伝える部分の障害によって音が伝わりにくくなる状態です。耳をふさいだ時のような聞こえ方になります。感音難聴は、聴神経などの障害によって音を感じにくくなる状態です。聞こえる音の範囲が狭くなったり、音がぼやけて判断できなくなったり、高音域の音が聞こえなくなったりします。

混合性難聴は、伝音難聴と感音難聴の2つの症状を両方合わせもっています。どちらの症状がより強くあらわれるかは、個人差があります。これら3種類の難聴を引き起こしてしまう代表的な病気の一つが、老人性難聴です。老人性難聴とは、加齢が原因で発症する難聴です。老人性難聴の特徴は主に3つあります。1つ目は、音自体は聞き取れても言葉の意味が理解できないことです。電話の音や車のクラクションなどといった単純な音は聞き取れても、会話の中の言葉はよく聞き取れないようになります。そのため、相手が何かを話しているのは分かるが、何と言っているかは理解できない、という状態になります。

2つ目は、両耳が同時に聞こえなくなることです。両耳の聴力が下がることで、呼ばれていても気が付かなかったり、何度も聞き返してしまったりしてしまうようになります。3つ目は、高い音からだんだん聞こえなくなっていくことです。はじめから全て聞こえなくなる、というわけではなく、高い声は上手く聞き取ることが出来ないが、低い声なら小さい声でも聞き取ることが出来るというような状態です。